今まで自分が心地よいモノをゆっくり時間をかけて縫うということをメインに縫ってきたので、「技術の向上」とか「生産性」とか「費用対効果」とかいわゆるお仕事的なモノとは縁遠い趣味の作業でした。
最初は着て出かける勇気も無かったのに、イベントなどに着てゆくと、優しい声をかけてくださる方があり。それでも、「手作り」だからという理由で社交辞令で褒めてくださっているのだろうと本気で思っていました。
この春Facebookにてこっそり告知をさせていただき、勇気ある2名の方が麻の半着をお申し込みくださいました。メールのスレッドはあっという間に30、40と伸びてゆき、私の試行錯誤に辛抱強くおつきあいくださったお二人に、心から感謝しています。
どこで折り合いを付けたら良いのか、8月の間ずっと逡巡しておりましたが、まずは私にとっての心地よさを大切にすることにしました。私が幸せで楽しいと思えるペースで、私が身にまとって心地よいと思える服をお仕立てしてゆく。全ての方を満足させられなくても、極少数の私の服を気に入ってくださる方にお届けできたら。その思いを出発点とすることにしました。
この秋はご呈示できる商品を限定させていただきます。今のところ、白麻の袴とワンピース、どちらも2名様程度を考えています。どちらも着て楽しむと言うより、セッションで使うなどされてゆく方が多いと思われますので、お一人ずつじっくりお仕立てしてゆきます。納期の確約はいたしかねますことご了承ください。
毎回、その方に合わせて作業してゆくため、お値段もご依頼者さまとやりとりをさせていただく中で決まって行きます。麻の袴は現在7万円からを検討中です。

9月15日前後には正式にご案内できたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。